
満月や何か足りない高齢者
満月や今が大切今が好き
満月や既に吾また古代人
満月を眺めて薬飲んでおり
満月や探査も空し裏の顔
満月の金箔降れる我が庭に
満月に上がりてさがる観覧車
<満月:例句>
満月のうしろに恋をかくしけり 松山律子
満月の木立の闇のうごきをる 岡井省二
満月や子宮が痺れるほどの夜 尾上有紀子
満月や筋肉がふと緩むとき 三宅やよい
満月や窓に寄りくる鬼女の面 岩渕彰
* 満月珈琲店の星詠み (文春文庫) (桜田 千尋・望月 麻衣 (著))
満月の夜にだけ開く不思議な珈琲店。優しい猫店主が、極上のコーヒーとスイーツ、そして占星術で運命を読む「星詠み」で疲れた人々をおもてなしする。