モーロク俳句– category –
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モーロク俳句:冬銀河
モーロクしうば捨て山は冬銀河 <冬銀河(ふゆぎんが)三冬>冬の夜空にかかる天の川のこと。冴え冴えとした趣がある。秋の天の川と違っていくらか明るさが弱い。(「きごさい歳時記」) <Webコラム・ ちょっと前はどうだっけ?:金栗が走り、市民... -
モーロク俳句:冬至
歯がゆさやモーロク進む冬至の日モーロクし終はりは何処冬至風呂 <冬至>二十四節気のひとつで、北半球では太陽が1年で最も低い位置にきて、夜が一番長くなる日です。夏至の日と比べると、北海道の根室で約6時間半、東京で約4時間40分もの差があるのです... -
モーロク俳句:冬木立
モーロクし赤子も泣いて冬木立モーロクし突き放されて冬木立 <冬木立(ふゆこだち)三冬>【子季語】寒林冬の樹木「冬木」が群立しているさまをいう。落葉樹も常緑樹も冬木ではあるが、葉を落とした冬枯れの裸木の木立は、鬱蒼と茂る夏木立と対照的にもの... -
モーロク俳句:数へ日
モーロクしともあれ居場所数へ日や <数へ日(かぞえび、かぞへび)暮>年内の残る日数が指で数えるほどになってきたことを感慨をこめて言う。忙しさが増し、落ち着かない日々が続く。(「きごさい歳時記」) <桜島もびっくり、高さ3メートルの大門松「... -
モーロク俳句:湯たんぽ
モーロクし湯たんぽの位置迷いけり <湯婆 例句>湯婆の湿りを抱いて眠りけり 辻桃子湯婆をひつそりと抱く齢かな 能村登四郎湯婆抱く余生といふは佗しくて 栗生純夫湯婆と書けば書いたで笑われる 宇多喜代子湯婆抱きひとりぽつちで夜... -
モーロク俳句:冬ざるる
モーロクす全人類や冬ざるる <冬ざれ(ふゆざれ)三冬>【子季語】 冬され、冬ざるる冬になり草木が枯れると共に海、山など見渡す限りの景色が荒れ果てた感じをいう。「冬されば」の誤用で「冬され」ともいう。(「きごさい歳時記」) <名物は「たまご... -
モーロク俳句:ちやんちやんこ
ちやんちやんこモーロクすれば似合いしかモーロクし着るをはばかるちやんちやんこ <ちゃんちゃんこ 三冬>【子季語】 袖無羽織、猿子、でんち、袖無袖無し羽織に綿を入れたもので、主に子供や老人が着る。表布には縮緬や綸子、紬、木綿などが用いられる... -
モーロク俳句:空風(からかぜ)
モーロクしやることもなく空っ風 <空風(からかぜ)三冬>【子季語】からっ風晴れた日に吹く北西の乾燥した季節風。ことに上州の空っ風は有名である。日本海側に雪を降らせて乾燥した風が、山脈をこえて関東平野に吹き荒れる。(「きごさい歳時記」) <... -
モーロク俳句:海鼠
酢なまこを箸ではさめずモーロクす <海鼠(なまこ)三冬>【子季語】生海鼠、赤海鼠、黒海鼠、虎海鼠、なしこ、ふじこ、このこ、海参、海鼠突、海鼠売、海鼠舟、かいそ種類は多いが食用とするのは、真海鼠(まなまこ)など数種。冬が旬であり、格好な酒肴... -
モーロク俳句:懐手
モーロクし自問自答の懐手 <懐手(ふところで)> 「懐とは着物の胸の内側部分のこと。懐手は見た目のままで、袖から手を出さずに懐に入れていることをいいます。そこから転じて、自分では何もせず人任せであること。「懐手したまま見過ごす」などと使い...