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徒然俳句:早春

早春や干したシーツは飛びたがる
越辺川土筆の芽だし待っている


<大山を背に春の香り 梅園開放 ひな人形の展示も 伊勢原・雨岳文庫>・2月14日 ・https://www.asahi.com/articles/AST2F4F9DT2FULOB001M.html

<早春:例句>
早春の部屋に置かれしランドセル  松下千代
早春の山笹にある日の粗さ     細見綾子
早春の入日林中の笹を染む     水原秋櫻子
橋早春何を提げても未婚の手    長谷川双魚
早春の暁紅の中時計打つ      石田波郷

* 王将の前で待つてて(川上 弘美 (著))
作家として次々と物語を生み出す傍ら、コツコツと詠んできた句を集めた著者待望の第二句集。
2010年~2023年の220句に加え、過去30年に詠んだ句から特にお気に入りの句を選んだ「自選一年一句」と、俳句に興味を持っている「あなた」へと向けた巻末エッセイを収録。日常から銀河まで、豊かなスケールで広がる川上弘美ワールドを堪能しながら、俳句の喜びに心から浸れる一冊。
●収録句より10句
不機嫌に人ほめちぎるさくらかな
たうがらし死んだともだちに会ひたい
メロン切るときをんなの目酷薄に
沖遠く鯨を呼びて鯨鳴く
交む前ザトウクヂラはみつめあふ
ラムネ痛しけふも朝より何もなし
ヒトやがて示準化石や冬銀河
掌の中の枇杷潰すなりはればれと
スマホ買ひ即罅入れる夜寒かな
レンジの中の小爆発も夏の果

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